あおい むぎわらぼうし  作  武鹿悦子  絵 土田義晴   
   2019年4月、土田さんの新しい絵本「あおい むぎわらぼうし(こどもくに ひまわり版 4月号)」が発売されました。
 詩人で童文学作家の武鹿悦子さんのお話に土田義晴さんが絵を描きました。
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       約束を守る    武鹿悦子
 お兄ちゃんのお古の自転車で山道を走っていたしげくんは、風に帽子を飛ばされて、山のこぎつねに拾ってもらいました。そして、「誕生日に、ピカピカの自転車買ってもらうの。そしたら、乗せてあげるね」と、約束しました。
そのとき、しげくんはまだ知らなかったのです。誕生日がくるまえに、遠い町の新しい家に引越すことなんか……。
「たいへん! 約束、どうしよう……。」
 
 知らせたくても、こぎつねの家はわかりません。約束を破るのは絶対にいやです。
 しげくんは考えました。いっしょうけんめい考えて、あっと、思いつきました。それは、なかよしのななちゃんに代わりをしてもらうことでした。
 約束の日-しげくんのピカピカの自転車ではないけれど、ななちゃんのかわいい自転車に乗せてもらって、こぎつねは、どんなにうれしかったでしょう。そして、ななちゃんも、どんなにうれしかったでしょう、しげくんとの約束を守れて。
<約束を守る>、それって人間としての大切な誇りですものね。
 
ねずみくんのおくりもの/つちだよしはる文絵  あべやすつぐ原作  
   全身の筋肉が衰える難病「筋ジストロフィー」と長年闘い、9年前に52歳で亡くなった仙台市の男性、恭嗣(やすつぐ)さんが、妻、昭子さんの誕生日のために書き残した物語に昨年、土田義晴さんが絵を描いた絵本「やっちゃんの贈り物」が、「ねずみくんのおくりもの」として、一般向けに教育画劇から発売されました。

原作はあべやすつぐさん、文と絵はつちだよしはるさんです。誰かを想う強い気持ち、あたたかい気持が伝わる絵本です。
 ねずみくんのおくりものの原作本「難病の夫が残した物語/やっちゃんの贈り物」は、このページの最下段に詳しく紹介されています。2018年11月10日、今回の出版のお祝いが一般社団法人 あいうえおの主催で開催され、大勢の方々がかけつけパーティーが行われました。
 今回発売された絵本「ねずみくんのおくりもの」は、 教育画劇のホームページのこちらから購入が可能です。

対象 幼児から 
定価1200円+税
教育画劇
TEL 03-3341-3400
FAX 03-3341-8365


 
シリーズの6作目 新刊 「森のとしょかんのひみつ」 
  2018年10月の新刊が金の星社から発売されました。人気の森のとしょかんシリーズの6作目となる「森のとしょかんのひみつ」です。
お話しは小手鞠るい 作、土田義晴 絵で完成しました。シリーズ6作目では、くろくまシェフが手にした 本には 森のとしょかん誕生のひみつが…。
「さあ、始めるわよ!」と、元気な声がひびきわたって、ひつじ郵便局長が森のとしよかんへやってきました。そのあとにも、スミレ先生、こぶたくん、山ねこくん、かめばあさんなど、森のなかまたちが大集合。みんなとってもいそがしそうです。
ひまなのはただひとり、あごひげ館長だけ。館長は幸せそうな顔をしておひるね中です。こんなことは、今までには一度もなかった…。いったい森のとしよかんでは、何かおこっているのでしよう 
    金の星社ホームページより    htlp://www.kinnohoshi.co.jp 
  これまで発売された森のとしょかんシリーズは5冊。
●野うさぎパティシエのひみつ 小手鞠るい 作/土田義晴 絵 小学校中学年から
初版2016年3月 定価1,296円
●くろくまレストランのひみつ  小手鞠るい 作/土田義晴 絵 小学校中学年から
初版2012年11月 定価1,296円
●4巻をまとめた「森のとしょかんシリーズ 全4巻」などもあります。 
 
新刊  やくそくの大地踏 (だいちふみ)  
   山形県鶴岡市黒川地区に伝わる「黒川能」が絵本になりました。「黒川能」は、500年以上の歴史を持つ国指定重要無形民俗文化財です。
土田さんが、この素晴らしい「黒川能」を絵本にしたいと思い立ったのは22年前のこと。当時、土田さんが、取材をしてみると、その奥深さと壮大さに驚かされ、あまりにスケールが大きくて難しいとも感じたといいます。
しかし当時の思いを諦めきれず、「自分の仕事として描き、残したいと、2年ほど前から再取材を始め、ついに完成した作品です。絵本名は「やくそくの大地踏(だいちふみ)」。 
古里の子供たちに、素晴らしい伝統文化が残っていることを誇りに思ってほしいという願いがちりばめられた作品となりました。
今回、土田さんは、地区の春日神社で年に4回行われる黒川能の中でも、2月1、2日の王祇祭(おうぎさい)の時にのみ演じられる大地踏(だいちふみ)を題材に選びました。
 大地踏は5,6歳くらいの男児によって演じられる。魔物を鎮めるために地面を踏みならし、新しい年の平穏無事を祈る演目です。太鼓などに合わせて地面を踏む所作だけでなく、謡い(うたい)も覚えなければならない。そして、演目は30分間にも及び、小さい子供が演じるのは簡単なことではない演目です。 新年早々の1月3日に出演が決まると、同31日まで毎日、師匠のもとで稽古を重ねます。
黒川能保存会業務執行理事の上野由部さんは「厳しい稽古を積んで演じ終えた時、それが自信になる。翌年は能役者として舞台に上がる子供がほとんど。大人になれば後継者になってくれると話します。
 
絵本「やくそくの 大地踏」のストーリー
 稽古を重ねて晴れの舞台で演じた男の子が主人公。
父親は男の子が生まれてすぐに、「子供に大地踏をやらせてくれ」と頼んでいた。
男の子は最初、「できないよう……」とぐずっていたが、大地踏を見に行った帰り道、父親から「はやく大きくなって、『大地踏』してくれの− 、楽しみだのう、約束だぞ」と言われたことを覚えていた。厳しい稽古に泣いて帰ったこともあったが、稽古を通じて成長し、本番で立派に舞った。だが、父親はその前の年に亡くなっていた。舞いを見てもらうことはできなかったが、最後に「おとうさんとした約束、できたよね」と、うれしそうにつぶやくストーリー。
「本文参考資料:読売新聞 1月26日」 
 絵本は 1296円(税込み)。 
お問い合わせは、 発行元
 リーブル  http://ehon.ne.jp/ehon/ (TEL  03・3958・1206)へ。
〒176-0004 東京都練馬区小竹町2-33-24-104 TEL : 03-3958-1206    FAX : 03-3958-3062
 
ゆ き の あ さ       つちだよしはる/絵  おおはしえみこ/作  
 
 雪の朝   原作者 おおはしえみこさん
私は雪とはあまり縁のない九州の福岡で育ちました。とはいえ、小さい頃に何度か雪の朝を経験したことがあります。初「雪の朝」は、突然やってきました。
いつもなら、小鳥たちの鳴き声が聞こえ、郵便受けに新聞が入れられる音、そして、道をいきかう中学生たちの話し声が聞こえてくる騒がしい朝なのに、その朝は、しーんと静まっていました。
部屋の中もいつもより白く、また、暖かくさえ感じられました。外の様子がなんだか変だぞと思った私は、カーテンの隙間から外を覗きました。すると、一面真っ白!どこもかしこも白白白。驚きでいっぱいになったことを思い出します。
 こどものくに たんぽぽ版    2018年2月発売
めったにない体験だからこそ、雪のにおいや温もりまでも感じたのかもしれません。
それ以来、冬になると、幼い私は、まぶしい雪の朝をいつも待っていたような気がします。
雪は日常をおおいかくして、私を想像でいっぱいにしてくれました。しかし、九州の雪はたいてい次の日にとけてしまいますから、想像の世界はあっけなく消えてしまうのです。積雪の大変さを知らない私にとっての雪の朝・・・それは、私だけの秘かなお祭りだったかもしれません。 
 
 
 
紙芝居 「へんしん まめまめ」  製作 童心社   
土田義晴さん脚本・絵の新作紙芝居 「へんしん まめまめ」 が発売されました。
(領域:健康 ねらい:食育  2017年 11月 発売 童心社 定価 1900+税)
【あらすじ】 あつい夏、くまのクンクンとうさぎのキキは、畑でえだまめを収穫しました。
全部はとらずに残しておこうというおじいいちゃん。
すると秋、そのえだまめが大豆に変身していました。大豆は、納豆やもやし、豆腐・・・・
いろいろなものに変身するよ!    
 
 
 
難病の夫が残した物語/やっちゃんの贈り物  
読売新聞全国版 2017年8月4日掲載 抜粋
    全身の筋肉が衰える難病「筋ジストロフィー」と長年闘い、9年前に52歳で亡くなった仙台市の男性、恭嗣(やすつぐ)さんが、妻、昭子さんの誕生日のために書き残した物語に土田義晴さんが絵を描き「やっちゃんの贈り物」という絵本になりました。

 小学生で発病した恭嗣さんは生前、障害者が自立を目指して共同生活する民間ホーム「仙台ありのまま舎」設立に参加。ボランテ.イアの昭子さんと知り合い、結婚しました。結婚後、昭子さんは、施設の運営や講演活動に尽力する恭嗣さんを支え続けました。 恭嗣さんが物語を書き始めたのは2005年。

その年の秋、大腸がんの手術を受けてほとんど会話もできなくなっていた恭嗣さんは、翌年1月の昭子さんの51歳の誕生日のためにと、口で操作する特殊なマウスとパソコンを使い、内緒で書き進めました。
物語は、取りえがないことに悩む主人公のネズミが、身を削りながら頑張って愛する相手に贈り物をする物語。
「やっちゃんの贈り物」と題する恭嗣さんが書いた物語は、原稿用紙7枚分の物語。
恭嗣さんは自身を投影したネズミのやっちゃんが、大好きなアキちゃんこと昭子さんの誕生日プレゼントを探して旅をするお話でした。
「鈴虫のように歌うことも、つばめのように軽やかに飛ぶことも、あゆように泳ぐこともできない」と悩むやっちゃんは最後に、前歯をボロボロにしながらカシの木を削ってアキちゃんの像を作る。「僕は思うんだ。アキちゃんは神様が僕に託した贈り物じゃないかってね」。物語は愛の告白で終わる。
 恭嗣さんと昭子さんの2人は「絵本にして残そう」と約束しましたが、2008年7月、絵本作りは「宿題」のままに恭嗣さんは亡くなりました。
 宿題を実現する機会が訪れたのは今年の正月。仙台市の百貨店「藤崎」が、自分が望む物語を絵本にしてくれる福袋「世界にたったひとつの絵本」を企画し、昭子さんが応募して抽選で選ばれました。
(右:土田氏と絵本を作る昭子さん)
そのお話をはじめて読んだ土田さんは「感謝を伝えようとする恭嗣さんの思いを感じ、涙が止まらなかった」といいます。
 
 土田さんが下絵を描き、昭子さんが色付けした絵本は、今年7月に計10部の製本が完了しました。昭子さんは、恭嗣さんの母校である仙台市内の特別支援学校などに贈るほか、仙台市の図書館に寄贈することも検討しています。
 昭子さんは「夫は主人公のネズミのように身を削り、前向きに生きる姿を示し続けた。約束を果たせてうれしい」と話しています。また、「難病と闘う人を勇気づけたい」と話しました。
 (文は読売新聞 全国版 8月4日発行夕刊記事より抜粋させていただきました) 
 

 
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