第四十二回(本多忠勝)
濱野意忠
「家康に過ぎたるものが二つあり、唐の頭に本多平八」と歌われる、
ご存知徳川四天王の一人。
名鑓・蜻蛉切りを手に戦場を駆け巡ること五十数度、
その間一度も負傷しなかったという。
「花も実も兼ね備えた勇士」 かの織田信長が褒め称え、
「日本第一古今独歩の勇士」と豊臣秀吉が絶賛し、
主人・徳川家康が人生最大の危機と言われた伊賀越えで
「この度、万死の境を免れることができたのは、ひとえにお前の力である。
正に八幡大菩薩がお前を遣わして儂を助けてくれたとしか思えぬ」と言わしめた。
戦国三大巨頭に絶賛されたのは彼以外にいないのではないだろうか。
忠勝は数々の武功を立てたが、決して武辺一辺倒ではない。
忠節こそが武士の最大の勲功であることを遺書の一節にも書いてある。
「侍は首を取らずとも不手柄なりとも、事の難に臨みて退かず、
主君と枕を並べて討死を遂げ、忠節を守るを指して侍という」
まさに天下統一を影で支えた功労者である。
投稿本当にありがとうございました。
戻る