歴史小説9

神代勝利殿からの投稿

戦国を生きるもの

ある、戦国の風に吹かれ、ただ一人(家族は、戦で死滅)歩く者がいた。

名前は、とびかげである。

浅井家と土岐家の小競合いで家族は死滅し、
今は浅井家に仕えている。
昔は、父が土岐家に仕えていたが、たった父のいる部隊を戦場に残し、
総大将「土岐政頼」は敵前逃亡。
もちろんとびかげの父は戦死。
美濃の国の先端の村は米を根こそぎ盗られ、
村全体が血に染まった・・・・・・
母も妹もそのとき死んだ。

その日、浅井家は一大決心をする。
織田、朝倉、小笠原家と結び、土岐家を滅ぼすという
最大プランを練ったのである。
もちろん土岐家の総大将『土岐頼芸』
(このころにはもう、先の大名政頼は長井規秀(後の斎藤道三)
の策略によって美濃国を追われていた)
は大騒ぎ。家臣のほとんどに講和を結ぶようにわめき散らして
寝込んでしまった。(ダメな総大将である)
時の梟雄『斎藤道三(長井規秀はめんどくさいので、道三に通す
事にします)』は、この講和を無理だと悟り、戦の準備を進めていく。
そのころ、浅井家はすでに戦の準備を進めており、
小笠原、織田、朝倉などの諸大名に号令を発し、
総勢『10万』の大軍を送る予定だった。
しかし、このごろふった大雨で各地で凶作が発生。
米が不足してきたのである。そんなことがおこって、
美濃への進軍は3ヶ月ばかり遅れた。

決戦当日。
とびかげは・・・・・海北綱親の兵の中に混じっている。
士気は、高い。しかし、あいにくの雨模様だった。

浅井亮政「皆のもの、今日は決戦当日!にっくき土岐家を
       潰す時である。天の神々も嬉し涙である。
       このまま、土岐領に突っ込めーい!」

     兵「オオオオオオオオッ!」

浅井亮政「突撃――――――――!」

そのまま、浅井連合軍は雪崩のごとく稲葉山城に殺到。
前線の土岐兵はどんどん崩れていった。
連合軍10万VS土岐軍2万。
結果は目に見えてわかっていたはずだったが・・・・・・・
なんと、斎藤道三の罠に入っていた・・・・・・

とびかげ「うおおおおおおおお!」
とびかげは前線の敵をどんどん切り裂いていく。
しかし、おかしい。どうも敵がひいていく。
そのまま突撃していくと大変なことが起こった。
なんと、敵軍約1000が突如突っ込んで来たのである。
これには兵は混乱した。
そのまま突っ切られ、たちまち混戦となった。
だが、たった1000の軍勢である。
たちまちに敗走。そのまま本隊に逃げ帰る状態となった。
余勢でそのまま本隊に突入。前線のとびかげの刀が
敵にとどくかどうか、という時・・・・・法螺貝が鳴り響いた。
それを合図にしたらしい。回りの森から約1万の伏兵が
浅井連合軍に襲い掛かった!
浅井連合軍は前に敵の本隊約1万、真横から約1万。
後ろから土岐家と友好の高い飛騨の国の大名、三木軍団が
襲い掛かる!
たちまち連合軍10万は混乱、戦死者は数知れずとなった。
そのとき乱軍の中でとびかげはというと・・・・・
なんと、自軍の武将海北綱親を暗殺しようとしていた。
それを手土産に敵軍に入って侍大将になろうと思っていたのである!
(自分のキャラクタ―ながら、忠臣のちの字も無いな・・・・・・)
さっそく海北綱親のすぐ目の前に来て、
「死ねやぁぁぁぁぁぁぁ!」
        
        ・・・・・・・十分後・・・・・・・・・

さすがは剛の者、海北綱親。とびかげを長刀で一振りになぎ払い、
そのまま浅井亮政の軍隊に帰順することとなった。

とびかげは・・・・・・瀕死!
だが、この一部始終を見ていた人物がいる。
斎藤道三である。

とびかげ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
道三「おい、雑兵」
とびかげ「起きろ、馬鹿者」
とびかげ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
道三「起きろっていってるんだっ!」
ズガァァァァァッ!
なんと、とびかげの腹に痛恨の一撃を加えた。
とびかげ「ををををををを!?」
道三「やっと起きたか・・・・・」
とびかげ「ぎえwmヴぉmヴぉもえ・・・・・(吐血)」
道三「うわっ!きたねえっ!」

第一部・・・・・完





投稿本当にありがとうございました。

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