歴史小説18

神代勝利殿からの投稿

神代家列伝

〜神代勝利の場合〜

ミーンミンミンミンミン・・・・
セミが何回続けてきただろうか想像もつかないが、
生き残り争奪戦をはじめている。
周りにはセミを喰らおうとしている虫たちがごろついているが、
セミは場所を教えるかもしれないのに鳴き続けている。
そんなセミを眺めている三瀬城主、神代勝利がいた。
「馬鹿じゃの〜セミという奴は。うるさくて寝れないわぁっ!!」
ビシュッ!!
弓道の練習を終わった勝利は、昼寝の場所で鳴いていたセミを弓で射抜いた。
セミ、享年3年と数ヶ月〜
「あ〜・・・眠い。」
ドサッ。
勝利は、そのまま仰向けに倒れた。
「殺生じゃのぉ〜この世は。」
(これで、ゆっくりと眠れるものよ・・・)
ドタドタドタドタッ!ガラァッ!
勢いよく、ちょっとご老体と思われる家臣が飛び込んできた。
「殿ぉっ!!」
「あぁ〜?」
神代勝利、おねむりも〜ど入り中。
「あぁ〜じゃなくてっ!少弐様の城が潰れそうですぞっ!」
・・・・・正直、少弐の殿様は潰れてもどうでもいいものなんだがな・・・
「それは一大事だな・・・じぃ。俺はこれから寝るぞ、邪魔するんじゃない。」
「殿っ!先代からの繋がりを絶つのですかっ!?」
「俺は、馬場殿や今の少弐家の先代には好意を持ってたが・・・
今の殿じゃだめだ、いずれ潰される。」
そういうと、また勝利はそっぽを向いて狸寝入りをはじめた。
「殿っ!そんなこと言っていると叩き斬りますぞっ!」
このじぃ呼ばわりされている男、先代の宗元の命で
勝利の育て役に任命されている結構権現の強い男である。
(このじじぃには何言っても無駄だな・・・)
正直、勝利は思った。
「わかった・・・わかったよじぃ。殺されたくないしな。
今から、全兵力を持って敵・・・は竜造寺家か?」
「そうでございます。」
「竜造寺軍から守る。これでいいんだろう?」
「当然です。」
(きっぱりといいやがった、この男・・)
「じゃ、じぃ。後は任せた、兵を集めたら呼べ。」
「殿は何をなさるので?」
「寝る。」
あたりに、殺意と呼べる空気が流れた。
「殿・・・・?」
神代勝利は、もうすでに夢の中に入っていた・・・

‐END‐

登場人物紹介

神代勝利:主人公的存在。
じぃ:本名 内藤隆英。先代神代宗元の代から仕える老臣(おりじなるきゃら)

さて、久しぶりに書きました小説です。
まだまだ下手な書き方ですが、みなさんよろしくお願いします。





投稿本当にありがとうございました。

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