近世ヨーロッパにおけるカツラ論
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リナ=インバース

この話題は全くの余談ともいえますが・・・
17世紀半ば、日本では徳川幕府の鎖国政策が強化され、
しだいにその足場を確たるものとしていった頃・・・
ヨーロッパでは中世〜近世への転換期が終わり、スペイン、
ポルトガルを中心としたいわゆる「大航海時代」の終結したころ・・・
当時、ヨーロッパでもっとも力のあった国はオランダとフランスでした。
特に、フランスでのルイ王朝時代の勢いはすさまじいものがあり、
その絶頂期とも言えるのが「太陽王」ルイ14世の時代だったのです。
彼は先代のルイ13世のもと、
さらにはルイ14世の幼少時のころまで権勢を振るった宰相、
マゼランの死後はみずから親政をとり、
かのベルサイユ宮殿も彼の時代に作られました。
彼は地上のほとんどの権力をほしいままにしましたが、
そんな彼にも一つだけ悩みがありました。それは・・・「ハゲ」です。
彼は肖像画にも見られるように若い頃は大変立派な髪を持っていましたが、
先代のルイ13世の遺伝か、
年を追うごとにどんどん額が後退していったのです。
もしハゲがばれたらに対する神格的にまで高められたイメージの危機!
そこで彼がとった行動とは・・・なんと!
全国民にカツラの着用を義務づけてしまったのです!
その当時、元々カツラは上流貴族の間にはすでに定着していましたから、
この法律はさしたる抵抗も無く(まあ、抵抗できるはずもないのですが、)
広まりっていきました。と、ゆーわけで、この時代の人が
みんなカツラをかぶった肖像画で描かれているのには
そーゆうわけがあったんですね。





投稿本当にありがとうございました。